新しい授業

F澤女史が仙台の大学に移ったので、担当していた2年生科目の「考古学」の担当者が空いてしまい、非常勤を誰かにお願いするかどうするかさんざん迷った末、自分で持つことにした。「考古学」という概論的な授業をどう展開するか、とても悩んでいた。どんな内容で構成するか、テキストをどうするか、ずっと考えていた。大体のシラバスは既に3月に出したが、授業の実行プランは最近までまだ迷っていた。



本日が第1回目の授業だった。いろいろ悩んだ末にColin Renfrew & Paul Bahnの『Archaeology : Theories, Methods, and Practice』をベースに組み立ててみようかと考えている。テキストとしてこの本を学生に買わせて、というのはとても無理なので、この本をベースに授業を組み立てて、日本と外国の事例とを併せていろいろと紹介し、関連するビデオなども見せながらとしてやってみようかと思っている。まあRenfrew特有の部分があるにせよ、図表なども楽しいし、全部の章についてやれる訳ではないけれど全体の構成としては面白いかなあ、と。
まあどんな授業になるか自分でも分からないけれど、新機軸として試してみようと思う。

ボクはゼミ・実習の他には「先史文化論」と「世界の遺跡」という講義科目を持っている。授業内容は2~3年かけて学生の理解度や興味を持つかなど内容を取り替えながら試し、今の内容に落ち着いた。「先史文化論」は1年生科目なので先史学の枠組み、関連諸科学、年代測定法、人類起源論争、新人起源論争と新人の世界への拡散、狩猟採集社会と農耕社会などといったテーマで、適宜ビデオなども見せながら進めている。Discovery Channelはいつもチャックして教材に使っている。2年生科目「世界の遺跡」はとても苦労している。農耕社会から国家形成、文明の起源、古代都市、4大文明の概観などが内容である。海外調査の事例として自分の参加していたエジプトの調査についてもスライドやビデオで紹介したりしている。
学生による授業評価では履修人数に関わらず平均4.2~4.4(最高5.0、学科平均3.8)なので、学生にはかなり分かりやすい授業のようだ。

今回の「考古学」は授業評価での高得点は望めないかもしれない。でも考古学の考え方の枠組みを理解してもらえるように、日本考古学と欧米の考古学の特徴や差異を理解できるように展開しようと計画している。無謀かなあ。試行錯誤の4ヶ月になりそうだ。
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by north-archaeo | 2006-04-10 15:26 | 大学教育