タグ:考古学 ( 5 ) タグの人気記事

 以前紹介した早稲田大学の考古調査士資格の詳細HPが開設された。埋蔵文化財調査士との名称の重複をなくすためか、こちらは『考古調査士』。上級、1級、2級の3つの資格となっている。早稲田大学では2008年度から開始するようだが、他の大学も第三者資格審査・授与機関である「考古調査士資格認定機構」に申請し、審査を受けて認められれば参加でき、学生は資格を授与される。
 この考古調査士資格認定機構は運営委員会、資格審査専門委員会、倫理委員会から成っている。この認定機構、錚々たるメンバーが委員になっている。運営委員会は岩崎卓也(機構長、元筑波大学)、小林達雄(國學院大學)、田村晃一(青山学院大名誉教授)、西谷正(九州大学名誉教授)、藤本強(東京大学名誉教授)、町田章(前奈文研所長)で構成され、資格審査専門委員は佐藤宏之(東京大学)、設楽博己(駒澤大学)、須田勉(国士舘大学)、福永伸哉(大阪大学)が就いている(敬称略)。

つづきを読む
[PR]
by north-archaeo | 2008-03-26 15:42 | 考古学
 札幌の北海道立近代美術館で開催中の『早大エジプト発掘40年展』を観てきた。自分の参加していた調査で出てきた遺物が、ガラスケースの向こう側で鎮座しているのを観るのは楽しかった。ボクは数回参加しただけだから、サッカラやルクソールの倉庫に仕舞われていて、これまで観ていないものばかりで、目を見張った。40年の蓄積はすごい。吉村先生の情熱の賜物だ。調査に関わった人がのべ2000人を超えると聞き、先生の情熱に触れ、それが感染した者の多さを思った。
 エジプトからよく国外に出せたなあ、と感心する遺物も多く、色々な人の努力があったことが伺えた。この展示は日本全国を巡回しているが、札幌会場の北海道立近代美術館はスペースにも余裕があり、とても良い展示になっている。是非是非、皆さんにも足を運んでもほしい。
[PR]
by north-archaeo | 2008-02-28 18:53 | 考古学
西東京市にある下野谷遺跡第18次調査の報告書を東京都埋蔵文化財センターから送っていただいた。いつもセンターから報告書を送っていただき感謝している。旧石器が出ていたのでパラパラと読んでみたがどうもおかしい。
本文(25ページ)では、7つの文化層に分かれるとあり、第1~4文化層は「1枚ないしは2枚の文化層に収斂する可能性がある」とされている。どう収斂されるか文化層分けの基準について記載はない。個別のユニットの記載を読むと「Ⅳ層上部に相当する」などと書かれている。
第1文化層(第Ⅳ①層)  5号ユニット・12号ユニット
第2文化層(第Ⅳ①層~第Ⅳ②層)  1号ユニット・14号ユニット
第3文化層(第Ⅳ②層上半部) 2号ユニット・4号ユニット
第4文化層(第Ⅳ②層下半部) 3号ユニット・10号ユニット
第5文化層(第Ⅴ層~第Ⅵ層) 13号ユニット
第6文化層(第Ⅵ層下部=漸移層相当) 6号ユニット・7号ユニット・11号ユニット
第7文化層(第Ⅸ層)8号ユニット・9号ユニット

ところが、第8図~11図(1/250)には以下のように層位別ドットマップが示されユニットが分けられている。
ユニット分布図(Ⅳ層)(第8図)には1号・2号・5号・12号ユニット
ユニット分布図(Ⅳ~Ⅴ層)(第9図)には3号・4号・6号・10号・14号ユニット
ユニット分布図(Ⅵ層)(第10図)には7号・8号・9号ユニット
ユニット分布図(Ⅶ層)(第11図)には11号・13号ユニット

つまりⅣ層とされた第8図には第1文化層全部と第2文化層のうち1ユニットそして第3文化層から1ユニットが載っている。Ⅳ~Ⅴ層とされた第9図には第2文化層から1ユニット、第3文化層から1ユニット、第4文化層全部、第6文化層から1ユニットが選ばれている。Ⅵ層とされた第10図には第6文化層から1ユニット、第7文化層が全部(えっ?第7文化層はⅨ層では???)。Ⅶ層とされた第11図には第6文化層から1ユニットと第5文化層の1ユニットが選ばれている。

この時点で何が何だか分からなくなってきたが、層が薄くて文化層分けの難しいⅣ層を除いて、Ⅴ層以下出土のユニットについて26ページ以降の各ユニットの垂直分布と層位の図(1/40)を見てみると、6号ユニットは礫9点石器1点でⅥ層下部に貼りつくように出土しているのにⅣ~Ⅴ層分布図に載っている。8号ユニットは礫群でⅨ層中位なのになぜか分布図ではⅦ層に。9号ユニットはⅦ層下面に貼りつくように出土しているのに何故かⅥ層分布図に。11号ユニットはⅦ層分布図に載っているが、礫群がありⅥ層のど真ん中にしか見えない。13号ユニットはⅤ層出土と判読できるが何故かⅦ層分布図に載っている。
もう何が何だか分からないのだ。

ユニット別の記載を読むと上でユニット別分布図から判読したのと概ね同じように書いてある。つまり第8図~11図はどうも文化層が混乱したまま制作し掲載してしまったようである。ちょっと考えられないミスである。誰も気付かなかったのだろうか?どんな整理作業だったのか、ちょっと考えてしまった報告書だった。
[PR]
by north-archaeo | 2007-12-10 20:18 | 旧石器
京都橘大学の金武 創氏による「埋蔵文化財保護行政の規範的検討」と題した研究発表が日本文化政策学会分科会3「文化政策と法・制度」というセッションで行われた。金武氏はこれまでも「文化財政策の財政問題:社会評価アプローチと公共選択アプローチ」(文化経済学第4巻第4号)、「文化遺産観光のストックとフロー 三内丸山遺跡を事例として」(京都橘大学研究紀要 第33号)など埋蔵文化財関連の論文を著しているそうだ(未読、勉強不足と反省)。行財政改革の流れのなかで遺跡発掘への市場原理導入が進められつつある中で、「第一に埋蔵文化財保護の社会的便益を真剣に吟味」(配布資料)すべきであり、「文化政策における消費者選択重視の視点に注目」(同)したいと説く。

つづきを読む
[PR]
by north-archaeo | 2007-12-04 19:49 | 考古学
 毎日新聞の旧石器捏造のスクープ報道から今日で7年が経った。昨年は岩宿フォーラムに居たが、今年は静かないつもの月曜日だった。7年前のことを思い出す人も少なくなったのかもしれない。今朝、4年生とスクープ報道の話をした。彼らが中学3年生のことでテレビの特集番組を観たのをよく覚えている、という。それぞれの場所でそれぞれの記憶があることを学生たちと話した。毎年1年生の授業で捏造事件について詳しく話しているので、ボクと事件の関わりについてはよく理解してくれている。

つづきを読む
[PR]
by north-archaeo | 2007-11-05 18:47 | 旧石器