今月24日、25日に日本考古学協会が東海大学で開催される。25日の研究発表会第5会場では発掘の資格制度についての発表(石川日出志「埋蔵文化財発掘調査資格制度をめぐって」)や博物館法改正についての発表(辻秀人「博物館法の改正について」)が予定されている。ポスターセッションでも同様の発表(研究環境検討委員会「埋蔵文化財発掘調査資格制度ならびに博物館法の改正について(仮題)」)があるようだ。
 埋蔵文化財調査や博物館運営の最前線にいるわけではないので、いったい皆さんがどんな風に考えているのか、どんな議論が成されるのか興味深い。全国の博物館学芸員のかなりの割合を考古学関係者が占めているから、これも関心事である。今年度は大きな改正は見送られたが、先々どうなるのか関心のあるテーマだ。
 また教科書から消えた『旧石器・縄文時代』についての発表は、捏造事件の波及問題でもあるので、どんな発表か聞いておきたい。でも帰りの飛行機の時間からすると、聞けないかもなあ。
[PR]
# by north-archaeo | 2008-05-12 13:55 | 考古学
 道路特定財源の暫定税率法案が宙に浮いたせいで、全国の発掘調査に影響が出ている。高知県では作業員の解雇が問題となってしまったが、他の自治体でも調査日程に狂いが生じているらようだ。北海道では例年なら5月の連休明けには現場作業が開始されるが、今年は各地で遅れが出そうだ。道路建設と発掘調査の深い関係、今更ながら認識する契機となった。
 将来、暫定税率が一般財源化すると、やはり道路予算への影響は出るだろう。調査費用への影響、各地の埋蔵文化財センターへの影響、一年契約で雇用されている調査員への影響などなど、さまざまに表出するのかもしれない。現在の埋蔵文化財体制は維持できるのか。埋蔵文化財関係予算、人員へのしわ寄せが来るのか、色々と考えてしまう。
 財政赤字解消のため、博物館などの文化行政にしわ寄せが来ることを今年になって大阪府ではっきりと見せつけられた。埋蔵文化財行政はどうなるのか、不安な年度初めである。
 札幌では桜が開花したが、週末の風でかなり散ってしまった。
[PR]
# by north-archaeo | 2008-04-30 18:25 | 考古学
先週末は新入生の宿泊研修だった。ボクのいる学科では昼間はコース別に研修を行い、夕方各コースが集まって一箇所に宿泊する。新入生の友達づくりが主目的であるが、学科教育のねらいや4年間の学習目標などを立て助けとなるように実施している。考古学・博物館コース22名の新入生は小樽に出かけた。大学博物館でアイヌのタマサイに使われているトンボ玉をじっくり見学してバスで出発。午前中は小樽のガラス工房で学生全員がトンボ玉製作を体験した。ボクも実はトンボ玉を作るのは初めてで、工房の人に指導されながら作った。初めのうちガラスを溶かして伸ばす感覚が掴めなかったり、手先が震えてうまく模様が付けられなかったりした。色の違うガラスを置いて、それが温められて溶けて一体になっていくのが面白かった。趣味にする人が多いのは分かる気がした。ボクも学生以上に夢中になっていたかもしれない。
午後は手宮洞窟保存館、小樽市総合博物館、分館などを見学。卒業生が勤めているので解説をお願いした。本州出身の学生は小樽に大喜びだし、札幌出身の学生も意外と博物館には来ていないし、トンボ玉製作は全員が初体験だった。新入生、まずは順調な滑り出しというところか。
[PR]
# by north-archaeo | 2008-04-22 12:24 | 大学教育

 昨日は入学式で、今日は新入生のオリエンテーション。明日もオリエンテーション。来週月曜から授業が始まるが、1年生の必修ゼミなどを利用してオリエンテーションは続く。今年度から履修登録をWEB上で行うこともあって、より慎重に履修指導・履修登録指導を行うことになる。いよいよ来週月曜から授業開始。慌ただしい毎日が始まる。札幌では桜はまだまだ咲かない。桜が咲く頃には新入生も落ち着いているだろう。
[PR]
# by north-archaeo | 2008-04-04 12:41 | 大学教育
 以前紹介した早稲田大学の考古調査士資格の詳細HPが開設された。埋蔵文化財調査士との名称の重複をなくすためか、こちらは『考古調査士』。上級、1級、2級の3つの資格となっている。早稲田大学では2008年度から開始するようだが、他の大学も第三者資格審査・授与機関である「考古調査士資格認定機構」に申請し、審査を受けて認められれば参加でき、学生は資格を授与される。
 この考古調査士資格認定機構は運営委員会、資格審査専門委員会、倫理委員会から成っている。この認定機構、錚々たるメンバーが委員になっている。運営委員会は岩崎卓也(機構長、元筑波大学)、小林達雄(國學院大學)、田村晃一(青山学院大名誉教授)、西谷正(九州大学名誉教授)、藤本強(東京大学名誉教授)、町田章(前奈文研所長)で構成され、資格審査専門委員は佐藤宏之(東京大学)、設楽博己(駒澤大学)、須田勉(国士舘大学)、福永伸哉(大阪大学)が就いている(敬称略)。

つづきを読む
[PR]
# by north-archaeo | 2008-03-26 15:42 | 考古学
 明日は卒業式である。ボクは卒業式が嫌いで、あまりめでたいとは思えない。学生たちにとっては大学を卒業し、社会に出て行く、記念すべき日なのだろう。しかしせっかく育てた(育った?)4年生が、居なくなってしまう、と思うと残念でならない(自分勝手です、はい)。

つづきを読む
[PR]
 札幌の北海道立近代美術館で開催中の『早大エジプト発掘40年展』を観てきた。自分の参加していた調査で出てきた遺物が、ガラスケースの向こう側で鎮座しているのを観るのは楽しかった。ボクは数回参加しただけだから、サッカラやルクソールの倉庫に仕舞われていて、これまで観ていないものばかりで、目を見張った。40年の蓄積はすごい。吉村先生の情熱の賜物だ。調査に関わった人がのべ2000人を超えると聞き、先生の情熱に触れ、それが感染した者の多さを思った。
 エジプトからよく国外に出せたなあ、と感心する遺物も多く、色々な人の努力があったことが伺えた。この展示は日本全国を巡回しているが、札幌会場の北海道立近代美術館はスペースにも余裕があり、とても良い展示になっている。是非是非、皆さんにも足を運んでもほしい。
[PR]
# by north-archaeo | 2008-02-28 18:53 | 考古学
 昨日、小樽市総合博物館で博物館法改正をめぐっての博物館北海道フォーラムが開催された。北海道博物館協会と日本ミュージアムマネジメント学会北海道支部主催による会である。道内各地の学芸員、博物館関係会社、大学関係者などが来ていた。基調報告として文部科学省で博物館法改正を担当している栗原祐司氏が、今回の博物館法改正について45分説明された。

続きを読む
[PR]
# by north-archaeo | 2008-02-24 17:01 | 博物館
早傘氏の捏造問題連絡舟々に12月23日購入というのを拝見して、早速この本を取り寄せた。調布のM大付属校地遺跡での旧石器発掘の日々(一時T大校地内での江戸遺跡発掘も描かれている)が描かれたマンガだ。N口氏の案内で見学した発掘現場がそのままそこに描かれていた。作業スタイルの紹介や休憩用プレハブなど細部に至るまでリアルだ。遺物確認用のロームのエンピでの深堀、壁削り、セクション図取りなど詳しく紹介されている。ベルトコンベアとジェネレーターの音が聞こえてきそうだった。そしてそこで作業員として働く個性的な人々が描かれる。作者の体験をそのままマンガにしたようだ。毎日の発掘で疲れながらマンガも描かねば、という悶々とした日々が綴られる。人間模様といい、都会の現場だなあ。

遺跡の人 (アクションコミックス)
わたべ 淳 /双葉社
ISBN : 4575941409 定価:980円
[PR]
# by north-archaeo | 2008-01-18 16:35 | 考古学
 昨年12月に博物館関係3学会(展示学会・全日本博物館学会・日本ミュージアムマネジメント学会)の緊急合同フォーラム「考えよう!博物館の未来」が開催された。その様子が赤阪甚の「即興的日常」にアップされている。そこで財務省・文科省の担当官僚が2007年6月の中間報告以降の各方面からの意見聴取・提言についてまとめ、法改正のゆくえについて話したという。
 「両氏とも共通して指摘していたのは、長引く財政難と規制緩和・地方分権の政策的流れの下で、法律が先行して博物館の登録基準や学芸員の資格要件を引き上げるだけの優先性・緊急性が無いこと、そして博物館の質向上に対する市民からの広範な支持・支援が見られないということでした」(上記赤阪氏のブログより)という。

つづきを読む
[PR]
# by north-archaeo | 2008-01-18 16:18 | 博物館
「江別土器の会」から『北海道の縄文土器 -土器複製のために-』という冊子が送られてきた。ここで紹介し感謝の意を表したい。江別土器の会は、江別市郷土資料館を活動拠点とする、市民の土器製作グループで、この会で冊子を作成したようだ。A4版カラー、79ページ。1章では江別土器の会が学んだ縄文土器の基礎知識として施文具・文様が紹介され、2章では江別市内の縄文・続縄文時代の土器が型式別に写真つきで説明されている。3章では道内各地の縄文~擦文土器が同様に紹介され、4章では土器づくり実践編として土器製作の技法について写真入で解説されている。巻末には20年以上にわたる会の活発な活動が紹介されている。研修として各地の博物館を訪れていることも分かる。この会は故高橋正勝氏が一貫して指導し育てていた。氏の会への深い愛着が伺われた。

つづきを読む
[PR]
# by north-archaeo | 2008-01-09 14:10 | 考古学
北海道新聞朝刊の記事に北海道埋蔵文化財センターの特別展について紹介されていた。

道立埋蔵文化財センターは、1月5日から同センターで開催する特別展「北海道遺跡百選 遺跡との出会い」の入場者の投票で「北海道遺跡百選」を決める。決定した「遺跡百選」は同センターの常設展示場やHPで紹介するという。特別展では代表的な遺跡を写真パネルなどで紹介し、投票してもらうらしい。さっそく行って見なければ!
でもネットでも投票受け付けたらいいのに。あくまで入場者なのかなあ?
[PR]
# by north-archaeo | 2008-01-08 15:58 | 考古学
サントリー美術館で開催されていた鳥獣戯画展が昨日で終了した。上京した時に行ってみた。六本木ミッドタウンの中という美術館のロケーションもよかった。2フロアーで混んでいるけどまあまあゆったり観れた。鳥獣戯画を間近で見て甲巻の筆致のあまりの見事さにうなってしまった。筆の強弱、線の勢い、迷いが無くすばらしかった。また関連作品の展示も鳥獣戯画を理解する上でとても良かった。

そしてさすが私立美術館と驚いたのが、「鳥獣戯画がやってきた!」 プレミアム内覧会という仕掛けである。
「じっくり作品と向き合いたい」と強く思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで・・・150名様限定(3時間)でご覧いただけるプレミアム内覧会をご用意致しました」という案内が会場に貼りだされていた。プレミアム感たっぷりの企画。
   日時: 12月11日(火) 13:00~16:00、
              および17:00~20:00の2回
   料金: お1人様 5,000円
   特典: ・図録1冊プレゼント
   ・学芸員によるレクチャー付(1部/13:30~、
              2部/17:30~、各回30分程度)
   ・ワンドリンクサービス(6階ホールにて)
   ・会員制のメンバーズサロンを当日は特別にご利用いただけます。

なるほど平日の午後という比較的空いている時間帯と夜間、150名でたっぷりゆっくり。図録が2300円であるから実質2700円。ワンドリンクに学芸員のレクチャー付。お徳なこと間違いない。こうしたプレミアム企画、さすが企業立だと感心。
[PR]
# by north-archaeo | 2007-12-17 15:39 | 博物館
西東京市にある下野谷遺跡第18次調査の報告書を東京都埋蔵文化財センターから送っていただいた。いつもセンターから報告書を送っていただき感謝している。旧石器が出ていたのでパラパラと読んでみたがどうもおかしい。
本文(25ページ)では、7つの文化層に分かれるとあり、第1~4文化層は「1枚ないしは2枚の文化層に収斂する可能性がある」とされている。どう収斂されるか文化層分けの基準について記載はない。個別のユニットの記載を読むと「Ⅳ層上部に相当する」などと書かれている。
第1文化層(第Ⅳ①層)  5号ユニット・12号ユニット
第2文化層(第Ⅳ①層~第Ⅳ②層)  1号ユニット・14号ユニット
第3文化層(第Ⅳ②層上半部) 2号ユニット・4号ユニット
第4文化層(第Ⅳ②層下半部) 3号ユニット・10号ユニット
第5文化層(第Ⅴ層~第Ⅵ層) 13号ユニット
第6文化層(第Ⅵ層下部=漸移層相当) 6号ユニット・7号ユニット・11号ユニット
第7文化層(第Ⅸ層)8号ユニット・9号ユニット

ところが、第8図~11図(1/250)には以下のように層位別ドットマップが示されユニットが分けられている。
ユニット分布図(Ⅳ層)(第8図)には1号・2号・5号・12号ユニット
ユニット分布図(Ⅳ~Ⅴ層)(第9図)には3号・4号・6号・10号・14号ユニット
ユニット分布図(Ⅵ層)(第10図)には7号・8号・9号ユニット
ユニット分布図(Ⅶ層)(第11図)には11号・13号ユニット

つまりⅣ層とされた第8図には第1文化層全部と第2文化層のうち1ユニットそして第3文化層から1ユニットが載っている。Ⅳ~Ⅴ層とされた第9図には第2文化層から1ユニット、第3文化層から1ユニット、第4文化層全部、第6文化層から1ユニットが選ばれている。Ⅵ層とされた第10図には第6文化層から1ユニット、第7文化層が全部(えっ?第7文化層はⅨ層では???)。Ⅶ層とされた第11図には第6文化層から1ユニットと第5文化層の1ユニットが選ばれている。

この時点で何が何だか分からなくなってきたが、層が薄くて文化層分けの難しいⅣ層を除いて、Ⅴ層以下出土のユニットについて26ページ以降の各ユニットの垂直分布と層位の図(1/40)を見てみると、6号ユニットは礫9点石器1点でⅥ層下部に貼りつくように出土しているのにⅣ~Ⅴ層分布図に載っている。8号ユニットは礫群でⅨ層中位なのになぜか分布図ではⅦ層に。9号ユニットはⅦ層下面に貼りつくように出土しているのに何故かⅥ層分布図に。11号ユニットはⅦ層分布図に載っているが、礫群がありⅥ層のど真ん中にしか見えない。13号ユニットはⅤ層出土と判読できるが何故かⅦ層分布図に載っている。
もう何が何だか分からないのだ。

ユニット別の記載を読むと上でユニット別分布図から判読したのと概ね同じように書いてある。つまり第8図~11図はどうも文化層が混乱したまま制作し掲載してしまったようである。ちょっと考えられないミスである。誰も気付かなかったのだろうか?どんな整理作業だったのか、ちょっと考えてしまった報告書だった。
[PR]
# by north-archaeo | 2007-12-10 20:18 | 旧石器
かながわ考古財団が今年調査した津久井城跡(第12回石器文化研究交流会 発表要旨 7~10ページ)の旧石器資料を野庭整理室で見学した。津久井城跡(相模原市)は神奈川の県北にあり、相模川と支流の串川に挟まれた城山の東端に位置する。山梨にも多摩丘陵にも近い。串川は山梨へと抜けるルートになるようだ。B1~B4の資料が出土しているのだが、B4の石斧関連資料が面白かった。

台形様石器は黒曜石製、凝灰岩製のものがあり、局部磨製石斧が何本も出ている。素材縁辺を残置して両側縁を成型した小型のへら状石器もある(第4図下段左端、とても薄いので精製の台形様石器ではないか。もう1点ペン先状を呈するものがある。どちらも安山岩製)。ナイフ形石器もある(報告者の畠中氏はB3相当ではないかと)。整理作業が始まったばかりでB3,B4の資料区分はこれからのようだった。凝灰岩の打面転移剥片剥離、剥片素材石核などが主体である。武蔵野台地の遺跡でよく見かける黒色粘板岩(頁岩?)製の剥片類もあり、水晶製石器もある。石材論からも面白そうだ。

B4相当で石斧素材と思われるが資料が出土している。石斧素材を取ったと思われる30cmを超える凝灰岩製石核がある。またホルンフェルス製の大形礫を3分割して板状の素材にし、たぶん石斧を製作しようとしたのだろう、一辺の両面で扇形剥片を遺跡内で取っている(チョッピング・トゥールとしか言いようが無いが)。同様の板状凝灰岩素材は、部厚すぎたのか、途中で製作を止めている。製作を続ければ、かなり大形の石斧ができただろう。完成品の石斧には大形品はない。非常に薄手の石斧が主で、厚手のものはリダクションがかなり進行した状態(上記文献第4図下段左から2点目)である。

凝灰岩製の剥片も大量に製作されており、石斧資料もやや軟質の凝灰岩であり、接合資料も多そうで整理はなかなかたいへんだろう。完成品の石斧と未成品や石斧製作剥片がどんな分布をしているのか、興味深い。整理作業の進展が楽しみであり、神奈川県内では最も良好な石斧資料であることは間違いない。最後になるが、担当の畠中さん、本当にありがとうございました。すごくいい資料です、整理作業頑張ってください!
[PR]
# by north-archaeo | 2007-12-05 13:10 | 旧石器
京都橘大学の金武 創氏による「埋蔵文化財保護行政の規範的検討」と題した研究発表が日本文化政策学会分科会3「文化政策と法・制度」というセッションで行われた。金武氏はこれまでも「文化財政策の財政問題:社会評価アプローチと公共選択アプローチ」(文化経済学第4巻第4号)、「文化遺産観光のストックとフロー 三内丸山遺跡を事例として」(京都橘大学研究紀要 第33号)など埋蔵文化財関連の論文を著しているそうだ(未読、勉強不足と反省)。行財政改革の流れのなかで遺跡発掘への市場原理導入が進められつつある中で、「第一に埋蔵文化財保護の社会的便益を真剣に吟味」(配布資料)すべきであり、「文化政策における消費者選択重視の視点に注目」(同)したいと説く。

つづきを読む
[PR]
# by north-archaeo | 2007-12-04 19:49 | 考古学
昨日12月2日、東大本郷キャンパスで日本文化政策学会2日目プログラム「博物館法改正を考える」という公開ラウンドテーブルが開催された。法改正に関わる文科省の官僚や委員も出席し、改正の場でどんな議論がなされているのかも含めて語られ、とても有意義だった。このブログで紹介しようと思っていたが、速記録を公開された方がいるので、詳細はそちらを参照されたい。やくぺん先生のうわの空

学芸員養成課程、博物館実習、登録博物館の問題、国際水準へのキャッチアップ、学芸員の資質、地域社会と博物館の連携などなど多くの話題が出た。とてもとても2時間半で議論できるものではなかったが、興味深い議論となった。
学芸員資格は大学院で、という答申案については大学側の強力な圧力でどうやら撤回されそうで、学部の学芸員課程科目の増設という議論になっているそうだ。修士課程で学芸員資格をというのは、大学の経営を考えなければ、とても良い制度と思ったのだが、そういう方向には動きそうにないらしい。文化政策学会なので指定管理者制度と併せての議論になるのかと予想していたが、そうした議論にはならなかった。ボクが気にしている「学芸員の下流化」については金山先生が触れていた。指定管理者制度導入で低賃金・劣悪労働・将来保障なしという学芸員の下流化が進むのではないかと危惧している。若者は学芸員に希望を持てなくなる。
幸い、ねじれ国会のせいで他の重要法案も成立せず、緊急案件でない博物館法改正案はまだまだ先らしい。様々な議論が尽くされることが望まれるが、市民不在での改正に不安を述べていた先生がいたことがとても印象的だった。
[PR]
# by north-archaeo | 2007-12-03 20:32 | 博物館
2007年12月1日、2日に東京大学本郷キャンパスで日本文化政策学会の研究大会が開催される。http://home.att.ne.jp/gold/katayama/cp/conference.html
今年の夏に設立されたばかりの学会である。考古学関係では1日午後も「埋蔵文化財保護行政の規範的検討」金武 創 (京都橘大学)という研究発表がある。博物館関係では2日午前中の公開ラウンドテーブル「博物館法改正を考える」というテーマで、東京大学の小林真理の司会で登録博物館制度と学芸員資格について議論されるようである。このラウンドテーブルは参加費無料で一般にも公開。
[PR]
# by north-archaeo | 2007-11-21 14:12 | 大学教育
 毎日新聞の旧石器捏造のスクープ報道から今日で7年が経った。昨年は岩宿フォーラムに居たが、今年は静かないつもの月曜日だった。7年前のことを思い出す人も少なくなったのかもしれない。今朝、4年生とスクープ報道の話をした。彼らが中学3年生のことでテレビの特集番組を観たのをよく覚えている、という。それぞれの場所でそれぞれの記憶があることを学生たちと話した。毎年1年生の授業で捏造事件について詳しく話しているので、ボクと事件の関わりについてはよく理解してくれている。

つづきを読む
[PR]
# by north-archaeo | 2007-11-05 18:47 | 旧石器
昨日は岩宿文化賞の授賞式と記念講演が岩宿博物館で行われたはずである。今年は岩宿に行けなかったのだが、長野の堤隆氏が受賞されたことは喜ばしいことだ。堤氏の受賞はこれまでの活動や研究から当然といえば当然。この受賞を喜ばない人はいないだろう。 お祝いに行けなくて残念だが、心からエールを送りたい。
[PR]
# by north-archaeo | 2007-11-04 14:14 | 旧石器