カテゴリ:考古学( 54 )

日本考古学協会の日曜日の口頭発表、第5会場での石川先生の「埋蔵文化財発掘調査資格をめぐって」を聴いた。14時15分からの発表であったが時間前にほぼ満席。定刻にはベランダにも壁際にも立ち見の聴衆があふれ、座席は完全に埋まった。日本文化財保護協会の戸田先生も早稲田大の高橋先生も着席していた。

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by north-archaeo | 2008-05-29 23:35 | 考古学
 今月24日、25日に日本考古学協会が東海大学で開催される。25日の研究発表会第5会場では発掘の資格制度についての発表(石川日出志「埋蔵文化財発掘調査資格制度をめぐって」)や博物館法改正についての発表(辻秀人「博物館法の改正について」)が予定されている。ポスターセッションでも同様の発表(研究環境検討委員会「埋蔵文化財発掘調査資格制度ならびに博物館法の改正について(仮題)」)があるようだ。
 埋蔵文化財調査や博物館運営の最前線にいるわけではないので、いったい皆さんがどんな風に考えているのか、どんな議論が成されるのか興味深い。全国の博物館学芸員のかなりの割合を考古学関係者が占めているから、これも関心事である。今年度は大きな改正は見送られたが、先々どうなるのか関心のあるテーマだ。
 また教科書から消えた『旧石器・縄文時代』についての発表は、捏造事件の波及問題でもあるので、どんな発表か聞いておきたい。でも帰りの飛行機の時間からすると、聞けないかもなあ。
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by north-archaeo | 2008-05-12 13:55 | 考古学
 道路特定財源の暫定税率法案が宙に浮いたせいで、全国の発掘調査に影響が出ている。高知県では作業員の解雇が問題となってしまったが、他の自治体でも調査日程に狂いが生じているらようだ。北海道では例年なら5月の連休明けには現場作業が開始されるが、今年は各地で遅れが出そうだ。道路建設と発掘調査の深い関係、今更ながら認識する契機となった。
 将来、暫定税率が一般財源化すると、やはり道路予算への影響は出るだろう。調査費用への影響、各地の埋蔵文化財センターへの影響、一年契約で雇用されている調査員への影響などなど、さまざまに表出するのかもしれない。現在の埋蔵文化財体制は維持できるのか。埋蔵文化財関係予算、人員へのしわ寄せが来るのか、色々と考えてしまう。
 財政赤字解消のため、博物館などの文化行政にしわ寄せが来ることを今年になって大阪府ではっきりと見せつけられた。埋蔵文化財行政はどうなるのか、不安な年度初めである。
 札幌では桜が開花したが、週末の風でかなり散ってしまった。
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by north-archaeo | 2008-04-30 18:25 | 考古学
 以前紹介した早稲田大学の考古調査士資格の詳細HPが開設された。埋蔵文化財調査士との名称の重複をなくすためか、こちらは『考古調査士』。上級、1級、2級の3つの資格となっている。早稲田大学では2008年度から開始するようだが、他の大学も第三者資格審査・授与機関である「考古調査士資格認定機構」に申請し、審査を受けて認められれば参加でき、学生は資格を授与される。
 この考古調査士資格認定機構は運営委員会、資格審査専門委員会、倫理委員会から成っている。この認定機構、錚々たるメンバーが委員になっている。運営委員会は岩崎卓也(機構長、元筑波大学)、小林達雄(國學院大學)、田村晃一(青山学院大名誉教授)、西谷正(九州大学名誉教授)、藤本強(東京大学名誉教授)、町田章(前奈文研所長)で構成され、資格審査専門委員は佐藤宏之(東京大学)、設楽博己(駒澤大学)、須田勉(国士舘大学)、福永伸哉(大阪大学)が就いている(敬称略)。

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by north-archaeo | 2008-03-26 15:42 | 考古学
 札幌の北海道立近代美術館で開催中の『早大エジプト発掘40年展』を観てきた。自分の参加していた調査で出てきた遺物が、ガラスケースの向こう側で鎮座しているのを観るのは楽しかった。ボクは数回参加しただけだから、サッカラやルクソールの倉庫に仕舞われていて、これまで観ていないものばかりで、目を見張った。40年の蓄積はすごい。吉村先生の情熱の賜物だ。調査に関わった人がのべ2000人を超えると聞き、先生の情熱に触れ、それが感染した者の多さを思った。
 エジプトからよく国外に出せたなあ、と感心する遺物も多く、色々な人の努力があったことが伺えた。この展示は日本全国を巡回しているが、札幌会場の北海道立近代美術館はスペースにも余裕があり、とても良い展示になっている。是非是非、皆さんにも足を運んでもほしい。
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by north-archaeo | 2008-02-28 18:53 | 考古学
早傘氏の捏造問題連絡舟々に12月23日購入というのを拝見して、早速この本を取り寄せた。調布のM大付属校地遺跡での旧石器発掘の日々(一時T大校地内での江戸遺跡発掘も描かれている)が描かれたマンガだ。N口氏の案内で見学した発掘現場がそのままそこに描かれていた。作業スタイルの紹介や休憩用プレハブなど細部に至るまでリアルだ。遺物確認用のロームのエンピでの深堀、壁削り、セクション図取りなど詳しく紹介されている。ベルトコンベアとジェネレーターの音が聞こえてきそうだった。そしてそこで作業員として働く個性的な人々が描かれる。作者の体験をそのままマンガにしたようだ。毎日の発掘で疲れながらマンガも描かねば、という悶々とした日々が綴られる。人間模様といい、都会の現場だなあ。

遺跡の人 (アクションコミックス)
わたべ 淳 /双葉社
ISBN : 4575941409 定価:980円
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by north-archaeo | 2008-01-18 16:35 | 考古学
「江別土器の会」から『北海道の縄文土器 -土器複製のために-』という冊子が送られてきた。ここで紹介し感謝の意を表したい。江別土器の会は、江別市郷土資料館を活動拠点とする、市民の土器製作グループで、この会で冊子を作成したようだ。A4版カラー、79ページ。1章では江別土器の会が学んだ縄文土器の基礎知識として施文具・文様が紹介され、2章では江別市内の縄文・続縄文時代の土器が型式別に写真つきで説明されている。3章では道内各地の縄文~擦文土器が同様に紹介され、4章では土器づくり実践編として土器製作の技法について写真入で解説されている。巻末には20年以上にわたる会の活発な活動が紹介されている。研修として各地の博物館を訪れていることも分かる。この会は故高橋正勝氏が一貫して指導し育てていた。氏の会への深い愛着が伺われた。

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by north-archaeo | 2008-01-09 14:10 | 考古学
北海道新聞朝刊の記事に北海道埋蔵文化財センターの特別展について紹介されていた。

道立埋蔵文化財センターは、1月5日から同センターで開催する特別展「北海道遺跡百選 遺跡との出会い」の入場者の投票で「北海道遺跡百選」を決める。決定した「遺跡百選」は同センターの常設展示場やHPで紹介するという。特別展では代表的な遺跡を写真パネルなどで紹介し、投票してもらうらしい。さっそく行って見なければ!
でもネットでも投票受け付けたらいいのに。あくまで入場者なのかなあ?
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by north-archaeo | 2008-01-08 15:58 | 考古学
京都橘大学の金武 創氏による「埋蔵文化財保護行政の規範的検討」と題した研究発表が日本文化政策学会分科会3「文化政策と法・制度」というセッションで行われた。金武氏はこれまでも「文化財政策の財政問題:社会評価アプローチと公共選択アプローチ」(文化経済学第4巻第4号)、「文化遺産観光のストックとフロー 三内丸山遺跡を事例として」(京都橘大学研究紀要 第33号)など埋蔵文化財関連の論文を著しているそうだ(未読、勉強不足と反省)。行財政改革の流れのなかで遺跡発掘への市場原理導入が進められつつある中で、「第一に埋蔵文化財保護の社会的便益を真剣に吟味」(配布資料)すべきであり、「文化政策における消費者選択重視の視点に注目」(同)したいと説く。

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by north-archaeo | 2007-12-04 19:49 | 考古学
c0065797_10224228.jpg札幌市埋蔵文化財センターが調査中のK518遺跡の現地説明会があったので学生たちと行ってきた。300人近い見学者があったようで、人が切れることなしに入場していた。場所は札幌北高校内で、校舎北側のグランド。縄文、続縄文、擦文の各時期の遺物遺構がシルトの中で層位的に確認される札幌市北部の典型的な出方であるが、縄文中期包含層まで2mを超える。大変よく準備された現地説明会で解説ポイントには遺構や遺物などの写真解説パネルが置かれ、見学ツアーではセンター職員がていねいに解説してくれた。見学通路は撹乱の溝が埋められムシロが敷かれるなど周到に準備されていた。見学ツアーでは見学者から質問が相次ぎ、楽しい質疑応答が交わされていた。c0065797_1023499.jpg
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by north-archaeo | 2007-09-30 10:31 | 考古学