「これからの博物館を考える―博物館法の改正に向けて―

 昨日、小樽市総合博物館で博物館法改正をめぐっての博物館北海道フォーラムが開催された。北海道博物館協会と日本ミュージアムマネジメント学会北海道支部主催による会である。道内各地の学芸員、博物館関係会社、大学関係者などが来ていた。基調報告として文部科学省で博物館法改正を担当している栗原祐司氏が、今回の博物館法改正について45分説明された。






 続いて日本博物館学会会長の鷹野光行お茶の水女子大教授が昨年九月に出された「新しい時代の博物館制度の在り方について」をまとめた協力者会議の一員として報告やその後の快晴について説明された。
 さらに文化情報研究所所長の高橋信裕氏が昨年12月16日に行われた3学会合同フォーラムについて触れながら、重要文化財公開承認施設を登録博物館より重視する館が出てきたことや、長崎県の博物館の事例などを紹介しながら20分ほど説明された。
 この後、3氏をパネリストとして会場との質疑応答が行われた。たっぷりと質疑時間が設定されたが、最後まで質問が尽きることないたいへんな盛会となった。
 昨年6月、9月と提出された「新しい時代の博物館制度の在り方について」報告書では登録博物館の拡大、国立博物館を登録博物館とすること、学芸員養成課程の抜本的改革と上級学芸員制度の創設、博物館に関する第三者専門機関の創設など、非常に革新的な提言に満ちていた。しかし今月中教審から答申され閣議承認される予定の博物館法改正案は極めて限定的なものにあるそうである。
 大改正を行うにはまだまだ地ならしが出来ていない、国民的議論が沸き起こっていないだから、国会議員も感心が薄い、反対意見が各方面から寄せられた、などなど色々な理由はあるようだ。50数年ぶりの改正であるからもっと大きく変わるのかと思っていたが、そうはならなかった。学芸員養成課程についても、文部省令をそのうち改正し科目を増やすという程度に終わった。
 栗原氏は今回の改正はまず着手であって、これから大きな改正をしていく、と意気込みを語ったが、「抵抗勢力」に阻まれた厭世観が鷹野先生の発言の端々から漂っていた。相当な反対があったことが伺われた。
 大山鳴動して、、、という感じで今回の改正は終わった。個人的には学芸員養成課程の大改革(大学院での資格取得)、第三者機関の創設に期待していただけに残念だ。次回改正があまり先にならないことを願っている。
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by north-archaeo | 2008-02-24 17:01 | 博物館