博物館法改正のゆくえ

 昨年12月に博物館関係3学会(展示学会・全日本博物館学会・日本ミュージアムマネジメント学会)の緊急合同フォーラム「考えよう!博物館の未来」が開催された。その様子が赤阪甚の「即興的日常」にアップされている。そこで財務省・文科省の担当官僚が2007年6月の中間報告以降の各方面からの意見聴取・提言についてまとめ、法改正のゆくえについて話したという。
 「両氏とも共通して指摘していたのは、長引く財政難と規制緩和・地方分権の政策的流れの下で、法律が先行して博物館の登録基準や学芸員の資格要件を引き上げるだけの優先性・緊急性が無いこと、そして博物館の質向上に対する市民からの広範な支持・支援が見られないということでした」(上記赤阪氏のブログより)という。



 博物館法制定から半世紀以上が過ぎ登録博物館ではない「博物館」が圧倒的となってしまったことを踏まえた登録博物館制度の見直し、学芸員の上位資格の創設と資格取得制度の改正(大学院での学芸員資格取得)などを提言した2007年6月の中間報告から大幅に後退した姿勢を示したようだ。
 学芸員課程も科目の増設程度で終わらせるというウワサも聞いた。大幅な改正は見送られるのだろうか。重要な法案審議ですら進まない現在の国会の状況もあり、博物館法改正など緊急性がない、世論の後押しが無い、ということだ。しかしせっかく各方面で議論が進んでいるのだから、この機会に改正すべきだろう。マスコミもあまりこの話題を取り上げない。こうした議論自体知られていない。市民や博物館利用者を巻き込んだ広範な論議の盛り上がりが必要だ。まだまだ先は長い。
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by north-archaeo | 2008-01-18 16:18 | 博物館