「ヒトは食べられて進化した」

ドナ・ハートとロバート・サスマンの「Man the hunted」の翻訳本「ヒトは食べられて進化した」(化学同人 2200円)が出版された。初期ヒト科が大型ネコ科動物やハイエナ、クマ、猛禽類に食べられており、人間の集団生活やコミュニケーション、心性などは被補食者であったことから進化したと説いている。



著者らは霊長類を食べる動物について証拠を集めている。化石についても多く言及している。1981年に出版されたC.K.Brainの「The Hunters or the hunted?」で初期人類が狩猟されていた証拠について詳細に語られている。サスマンらの方は現在も世間に流布する人類狩猟者説を払拭したいとの思いから本書を書いたという。しかし90年代以降に製作された初期人類を扱ったTV番組(Discovery Channelなど)など、すでに初期人類を被捕食者として描いている。また著者らの描く肉食軽視の進化シナリオには少し抵抗があった。人類が長く被捕食者であったということと、人類の肉食志向とは全く別の次元のことであると思う。c0065797_11593473.jpg
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by north-archaeo | 2007-08-03 12:00 | 考古学