永眠

吉崎昌一先生が昨日亡くなった。北大を退官した1995年に、そのまま本学に着任された。以来、ボクはまるで院生のように先生からさまざまにご指導をいただいた。2001年に退職するまで、先生の研究室で考古学のさまざまの話題について話すことが、大学の雑務に忙殺されるボクの毎日の中では、珠玉の時間だった。
また総進不動坂遺跡の検証発掘では調査団長を引き受けていただき、ボクの不始末の尻拭いまでしてもらったのだった。



飽くなき研究心を持ち続け、人類学、民族学から植物学、動物学にわたる該博な知識を持ち、国内外に多くの知己を持つ先生と話すのは本当に楽しかった。栽培植物研究という新しい分野に挑まれていた先生は全く年齢を感じさせず、常に第一線の研究者であり続けた。

豪快で明るく、思いやりに溢れる先生は学生たちにも慕われ、自宅にはいつも学生が押しかけていた。先生はそんな学生たちによく手料理をふるまっていた。退職後も3年前に病に倒れるまで、自宅で学生たちに囲まれる生活は続いていた。

「献体し、無宗教で」という先生の御意思で、特段の葬儀もなく献花だけの見送りだった。常に科学者たらんとされた先生らしい最期だったのかもしれない。ご遺族と学恩を受けた人々に見送られ、斎場から医大の車で去っていってしまった。
先生に何も恩返しできないまま逝かれてしまい、立つ瀬のないような言いようのない気持ちで昨日一日を過ごした。
心よりご冥福を祈りたい。

なお4月に先生を偲ぶ会が予定されている。卒業生諸君もどうか参加して欲しい。
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by north-archaeo | 2007-02-21 07:03 | 考古学