注目の日本考古学協会

5月末の日本考古学協会に参加するのでチケットの予約などを済ませた。
T北大学が最近調査した「前期旧石器」遺跡の研究発表がある。これを是非とも聞きに行かねばならないと早々とチケットを予約したのだ。群馬県桐生市の「遺跡」ということだが、関東の研究者の間で、調査時には話題にならなかったのだろうか?調査を見に行った研究者はいなかったのだろうか?どんな様子だったのか?北海道にいるので関東の情報まで入らず、協会の発表タイトルを見るまでこの遺跡のことは知らなかった。
どんな出土状況なのか?、出土層は?シルトか礫層直上か風成ローム層か?関東だからどのテフラの下か?出土石器は?石器組成は?とにかくとても気になっている。




捏造事件以後、後期旧石器をさかのぼるかも、という遺跡の調査には皆、慎重になっている。また出土した「石器」だけを取り出して、石器か自然破砕礫かという議論にボクは組したくない。出土状況が確たるものでなければ、安易に「遺跡」とは言うべきではないだろう。日本の中期旧石器・前期旧石器研究の新たなスタンダードが求められている。出土状況【捏造かどうかという意味ではなく、自然破砕礫などの混入を疑う余地がない状況であるという意味で】に疑念があれば、スタンダードにはなり得ない、とボクは思う。

新聞などマスコミに先に発表してしまうという愚を「捏造旧石器遺跡」の調査では繰り返してしまった。この点は大きな反省点であり絶対に繰り返されてはならない。今回の発表はこの点でこれまでとは一線を画すスタイルを採り、協会での発表を第一とした。この点は評価されるべきだろうと思う。
現地を調査当事者以外の研究者に公開したのだろうか?その点だけが気になる。公開性は「捏造旧石器遺跡」調査でさえ保たれていたのだから。
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by north-archaeo | 2006-04-27 19:53 | 旧石器