博物館はどこへ

本学の卒業生がD東のある町の博物館施設に就職した。町の出資する公社が運営する博物館である。財政規模にもよるが、こうした公社、財団運営の博物館は増えている。そこに指定管理者制度だ。

都市部の大きな博物館や、県立博物館など、学芸員が十名以上いるような「メガ博物館」は別格として、一人学芸員の小さな博物館はどうなっていくのだろうか?特色を出しても、交通の便が悪く、周辺人口が自体が少なく、観光ルートからちょっとずれていたりすると、入館者は伸びない。小学校~高校の総合学習の時間での利用など、学校と博物館の連携事業で子供の入館者増と地域学習の拠点となることを狙う館もある。

しかし、国は地方の文化行政、地方文化の育成、生涯学習などについて、どう考えているのだろうか?財政再建はもちろん重要な課題であるが、だからといって博物館の意義を軽んじて良いはずはない。

博物館と市民の結びつきが重要であろう。おらがマチの博物館として住民から大事にされ、住民が支えている、住民と博物館との交流が密にある、そんな博物館なら指定管理者制度が出てきても、どこかの会社に指定管理者になってもらうということに住民の反対が出るだろう。

博物館学芸員は館と人とを結びつける重要な役目を担っている。ただ館に閉じこもり研究しているような学芸員の多い博物館は、住民や議会の理解が得られず、指定管理者制度の波に飲み込まれてしまう。

博物館はどこへ行くのだろう。
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by north-archaeo | 2005-03-28 14:35 | 大学教育